仮想通貨(暗号資産)のレバレッジ取引で押さえておきたい「販売所」と「取引所」の違いについて解説
日本ではレバレッジ取引が仮想通貨(暗号資産)市場の取引量全体の9割を占めています。そのため、FX(外国為替取引)企業や証券会社が進出しており、初心者でもわかりやすい取引画面や、トレーダーが満足できる柔軟な注文機能まで、仮想通貨取引サービスはますます洗練されてきています。
国内の仮想通貨レバレッジ取引サービスの多くは、「販売所」形式のレバレッジ取引を提供していますが、販売所と取引所の違いについてご存じない方も多いのではないでしょうか?そこで、この記事では、レバレッジ取引で押さえておきたい「販売所」と「取引所」の違いについて解説した上で、レバレッジ取引を提供している暗号資産(仮想通貨)取引所についてご紹介します。この機会に自分に合った取引所を探してみてください。
目次
- 「販売所方式」と「取引所方式」、仮想通貨取引サービスの違い
1-1.簡単に資産を売買!「2Way方式」の販売所とは
1-2.「板取引」を利用する取引所方式とは - レバレッジ取引の企業選びで意識したい流動性
- レバレッジ取引ができるおすすめ仮想通貨取引所3社
- まとめ
①「販売所方式」と「取引所方式」、仮想通貨取引サービスの違い
1-1.簡単に資産を売買!「2Way方式」の販売所とは
最初に販売所についてご説明しましょう。販売所は「買値」と「売値」だけがシンプルに表示された「2Wayプライス」となっています。販売所方式は、投資家は運営会社を相手に暗号資産(仮想通貨)を購入(売却)します。
そのため、販売所は提示されている売買価格ですぐに購入(売却)できる利点があります。一方、買値と売値の差(スプレッド)が実質的な手数料となっており、市況に応じてスプレッドは拡大するため注意が必要です。
1-2.「板取引」を利用する取引所方式とは
取引所は、「売買板」と呼ばれる売買注文を表した情報を使って、ユーザー同士で資産を取引する形態です。販売所と比べて手数料を低く抑えられる利点がありますが、希望の数量を買い集めるまでに取引相手(売り注文を出す投資家)を待つ必要があります。
②レバレッジ取引の企業選びで意識したい流動性
レバレッジ取引において最も重要なことは「流動性」です。自分の資産、一回の注文サイズに適した取引プラットフォームを選択する必要があります。
運営会社と売買する販売所方式の場合、通常の売買価格差(スプレッド)は会社によって異なり、しかも価格変動が激しい時期にスプレッドがさらに拡大するケースがあります。
一方、取引所方式の場合は、どの企業がどれだけ多くのユーザー数を抱えているかで流動性が決まります。実際のところ、取引所方式のレバレッジ取引を提供している企業は数える程です。その背景には、流動性の問題があるかと思います。
多くの企業は販売所方式のレバレッジ取引のみを提供しており、条件注文や取り扱い銘柄を豊富にすることで競争力を高めています。ユーザーは、流動性をベースに、希望の銘柄の有無や、スピード注文など特定の注文方法を求めて、自分の取引スタイルにあった企業を選択することが賢明になります。
③レバレッジ取引ができるおすすめ仮想通貨取引所3社
16種類の銘柄の組み合わせでレバレッジ取引ができるDMM Bitcoin
DMM Bitcoinは株式会社DMM.comのグループ会社です。DMMグループはDMM.com証券を10年近く運営しており、専門的なノウハウがDMM Bitcoinに活かされています。
DMM Bitcoinでは、販売所形式で9種類の仮想通貨(BTC、ETH、XRP、LTC、BCH、XEM、ETC、XLM、MONA)のレバレッジ取引に対応しています。日本円に加えて暗号資産建ての取引にも対応しており、利用可能な銘柄の取引の組み合わせは計16種類に上ります。
DMM Bitcoinは、買い注文と売り注文を同時に保持する「両建て」ができます。両建ては、中期的に買いポジションを取りながら、短期的に売りポジションを取るような戦略もとれるので、トレードのチャンスが広がる利点があります。
取扱銘柄 | BTC/JPY、ETH/JPY、XEM/JPY、XRP/JPY、LTC/JPY、ETC/JPY、 BCH/JPY、MONA/JPY、XLM/JPY ETH/BTC、XEM/BTC、XRP/BTC、LTC/BTC、ETC/BTC、BCH/BTC、ETC/ETH |
最小注文数量(BTC) | 0.001BTC |
注文機能 | ストリーミング注文、指値注文、逆指値注文、OCO即取引IFD、IFO、一括決済、クイック決済 |
両建て | 可能 |
ロスカットルール | 証拠金維持率80%以下 |
追証ルール | – |
証拠金 | 日本円、仮想通貨でも可能 |
ドテン注文が可能なFX専用アプリを提供するGMOコイン
「GMOコイン」は、東証一部上場のGMOインターネット株式会社のグループ会社であるGMOコイン株式会社が運営する仮想通貨取引所です。GMOクリック証券など金融サービスのノウハウを活かした運営がGMOコインの特徴です。
GMOコインでは「取引所」でBTC、ETH、XRP、LTC、BCH、販売所形式の「暗号資産FX」でBTC、ETH、XRP、LTC、BCH、XEM、XLM、BATに対してレバレッジ取引が可能です。暗号資産FXでは、買い注文と売り注文を同時に保持する「両建て」ができます。
暗号資産FX専用アプリ「ビットレ君」では、ワンタップで新規・決済・ドテン注文が可能な「スピード注文」を備えているため、相場変動を逃さずに対応しやすくなっています。これは、保有中の建玉(ポジション)と反対の売買タブをタップすることで、即座にポジションを持ち替えることができます。暗号資産FXは「両建て」にも対応しています。
取扱銘柄 | BTC/JPY、ETH/JPY、XRP/JPY、BCH/JPY、LTC/JPY(XEM/JPY、XLM/JPY、BAT/JP:暗号資産FXのみ) |
最小注文数量(BTC) | 0.01 BTC |
注文機能 | 取引所:成行、指値 暗号資産FX:成行、指値、逆指値、IFD、OCO、IFD-OCO、スピード注文 |
両建て | 可能 |
ロスカットルール | 拠金維持率75%以下 |
追証ルール | – |
証拠金 | 日本円 BTC |
ビットコイン取引量は国内No.1のbitFlyer
仮想通貨取引ツール「bitFlyer Lightning」を提供するbitFlyerは、日本の主要メガバンク(SMBCベンチャーキャピタル、みずほフィナンシャルグループ、三菱UFJキャピタルなど)から出資を受けている国内でも有数の仮想通貨取引所です。現物/差金決済/先物取引を含むビットコイン取引量は国内No.1を維持しています(2019年総月間出来高:Bitcoin 日本語情報サイト調べ)。
biyFlyer Lightningでは、FX(BTC-FX/JPY)と先物取引(BTC/JPY)で、取引所方式のレバレッジ取引が可能です。FXは期限がなく、先物は期限がある(限月決済)という違いがあります。
取扱銘柄 | BTC/JPY(*レバレッジ取引) |
最小注文数量(BTC) | Lightning FX:0.01 BTC Lightning Futures:0.001 BTC |
注文機能 | 成行、指値、IFD、OCO、逆指値注文、IFDOCOC |
両建て | 不可 |
ロスカットルール | 拠金維持率50%以下 |
追証ルール | 証拠金維持率100%以下で発動。2営業日以内に追加しない場合、ロスカットルールが適用される |
証拠金 | 日本円 BTC |
④まとめ
このように仮想通貨交換業者によって取扱銘柄や利用できる取引方式、条件注文などが異なります。ユーザビリティを含めて、自分の投資スタイルに合った取引所でレバレッジ取引をするのがおすすめです。
仮想通貨市場はますます注目されています。特に価格が乱高下する時期においては、値上がり・値下がりの双方で利益を狙えるレバレッジ取引の取引機会も増えるでしょう。これを機に3社のサイトにアクセスして、実際の取引画面など触ってみてください。
仮想通貨取引所では緊急メンテナンスで取引ができなかったり、売買制限が生じるケースもあります。そういった場合に対応できるよう、複数の取引所で口座を開設しておくことをお勧めします。
Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
仮想通貨(暗号資産)のレバレッジ取引で押さえておきたい「販売所」と「取引所」の違いについて解説