SBI証券と楽天証券を徹底比較!手数料、サービス、使いやすさは?
これから投資信託や株式投資を始める方にとって、どの証券会社で取引を行うかは悩みどころかと思います。
国内の証券会社の中ではトップクラスのシェアを誇るSBI証券や楽天証券をまず候補に入れてみるのもいいでしょう。しかし、SBI証券と楽天証券を比較する際、どこをどのように比較すればいいのかは分かりにくく、時間もかかると思います。
そこで今回は、SBI証券と楽天証券の手数料やサービス、使いやすさやツールなどから両者を比較します(2020年6月時点、各証券会社サイトより筆者独自調査)。
目次
- SBI証券と楽天証券の対応サービス
- 初心者向けのサービスを比較
2-1.初心者向けの解説動画やセミナーの有無
2-2.株式投資に関連するニュースや特集の方向性 - 株式投資の手数料コストやツールなどを比較
3-1.株式投資の売買手数料
3-2.株価の分析ツールや情報量 - 操作性やツールなど使いやすさを比較
4-1.取引ツールの種類
4-2.取引ツールの特徴 - まとめ
1.SBI証券と楽天証券の対応サービス
SBI証券と楽天証券は、どちらも国内証券会社ではトップクラスの口座開設数を誇り、株式投資をはじめ、さまざまな金融商品やサービスを提供しています。
まずは2社共通のサービスを、以下にまとめます。
- 株式投資
- 投資信託
- FX
- 先物取引
- 金・プラチナ
- ETF
- 債券
- NISA・つみたてNISA
金融商品の種類については、SBI証券と楽天証券で大きな違いはありません。
比較する際は、次の項目でも触れる手数料や使いやすさ、投資初心者に向けたサポートサービス、独自サービスなどに注目しましょう。
2.初心者向けのサービスを比較
続いては、投資初心者に向けたサービスやキャンペーンなどを比較し、どのような特徴・強みがあるのか解説します。
2-1.初心者向けの解説動画やセミナーの有無
SBI証券と楽天証券は、両社ともにセミナーや無料コンテンツなどを用意しています。
SBI証券の場合は、トップページ「ホームタブ」にて、「セミナー」や「学ぶ」といった学習系のコンテンツを提供中です。「学ぶ」では、株式投資や債券投資など、各金融商品の意味や仕組みから取引方法まで丁寧に解説しているのが特徴です。
一方楽天証券は、参加費無料の勉強会や、「お金の学校」にて銘柄の選び方や投資の理論について解説しています(2020年6月現在は新型コロナウイルスの影響もあり、オンラインセミナーへ切り替え)。「お金の学校」は投資に関する理論を講師から教わるサービスで、受講申し込みが必要です。
総合的に見た場合、株式投資の基礎を学びやすいのはSBI証券でしょう。SBI証券の無料コンテンツは、「株式投資とは何か」・「株式投資の仕組み」について丁寧に解説しています。
楽天証券は、株式投資初心者に向けたコンテンツよりは、既に基礎を理解した方向けのコンテンツが多い傾向です。たとえば「どのような銘柄を選ぶべきか」・「経済の読み方」など、中級者向けに近い内容といえます。
2-2.株式投資に関連するニュースや特集の方向性
SBI証券と楽天証券では、ニュースや分析レポートの内容なども大きく異なります。
【コンテンツの構成】
- SBI証券:コンテンツはSBI証券内の同一ページへカテゴリごとに整理
- 楽天証券:トウシルやお金の学校など、別ページにてそれぞれ解説
1つのページでまとめて確認したい方にはSBI証券の方が見やすく感じ、ジャンルごとに情報を分けて閲覧したい方は楽天証券の方が確認しやすいと感じることでしょう。
また、SBI証券および楽天証券の株式投資関連ニュースを取り扱っているページには、以下のような特徴もあります。
- SBI証券は個別銘柄の最新ニュースも多く、発信元で区分表示
- SBI証券は同証券の金融調査部による分析レポートなどを作成・公開
- 楽天証券は個別銘柄の最新ニュースよりも特集記事が多い
- 楽天証券の特集記事は独自メディア「トウシル」にて公開
楽天証券は、経済や時事情報に関する独自考察・解説記事を作成している傾向です。
一方SBI証券は、金融調査部による個別銘柄・セクター別(業種別)分析レポートを作成している傾向といった違いがあります。
株式投資の取引画面(非取引ツール)については比較的似た点が多く、どちらも一目でどのような機能・内容か分かるデザイン・配置となっています。また、注文ボタンは、「買い」や「売り」といった分かりやすい表記ですし、数量や注文方式も1つの画面に集約されています。
そのため取引画面については、各投資家の好みによる部分も大きいでしょう。
3.株式投資の手数料コストや分析ツールを比較
株式投資を始める上では、手数料コストや分析ツールを比較することも大切です。
具体的には以下のポイントを確認しましょう。
- 売買手数料
- 売買手数料のプラン
- 各銘柄のチャートや情報量
- 標準実装されている指標の数や種類
それでは各ポイントを見ていきたいと思います。
3-1.株式投資の売買手数料
株式投資の売買手数料および手数料がかかる仕組みは、各証券会社によって異なります。
まずSBI証券の売買手数料ですが、スタンダードプランとアクティブプランに分かれています。スタンダードプランとは、1回の注文に手数料が発生するプランのことで、取引金額に応じて手数料も変わります。取引回数の少ない長期取引などで、比較的メリットのあるプランといえます。
アクティブプランは、1日ごとの約定代金(取引成立済の注文金額)に手数料が発生するプランです。こちらは1日の取引回数が多い、短期取引でメリットのあるプランとなっています。
【SBI証券:現物取引の手数料プラン(2020年6月時点)】
- スタンダードプラン:1注文55円~最大1,070円まで変化、3,000万円を超える注文額は1,070円/注文で固定
- アクティブプラン:1日の約定代金50万円以下の場合0円、手数料838円から開始、約定代金100万円増加ごとに440円加算
楽天証券の売買手数料も、1回の注文金額で決まる「超割コース」と、1日の約定代金で決まる「いちにち定額コース」を用意しています。また、超割コースについては、各注文金額に対する手数料はSBI証券の「スタンダードプラン」と同一の設定です。
【楽天証券:現物取引の手数料プラン(2020年6月時点)】
- 超割コース: 注文55円~最大1,070円まで変化、3,000万円を超える注文額は1,070円/注文で固定
- いちにち定額コース: 1日の約定代金50万円以下の場合0円、手数料943円~3,300円、約定代金300万円を超え、100万円増加ごとに1,100円加算
- ポイントバックサービス:超割コースは、手数料1%~2%相当のポイントバックあり
「1回の注文金額で手数料が決まるプラン」で比較した場合、楽天ポイントを使用している・貯めている方は楽天証券を活用するメリットはあるといえます。しかし、普段からポイントを活用しない場合は、どちらを選んでも手数料コストでメリット・デメリットは変わりません。
一方「1日の約定代金で手数料が決まるプラン」で比較した場合は、基本的にSBI証券を検討した方が望ましいといえます。全体的にSBI証券の方が手数料は安く、楽天証券の割引サービスは必ず適用される訳ではありません(楽天証券、いちにち定額コースの割引:1日に現物株の買い・売りを成立させた場合、買いもしくは売りにかかる手数料コストを0円にする)。
売買手数料は、「楽天ポイントの使用状況」と「選択したプラン」によって、どちらを利用した方がお得かが変わります。
3-2.株価の分析ツールや情報量
証券会社には、個別銘柄の画面を開くとチャートや板、決算などの情報も表示されます。そして、もう1つ注目すべきポイントが分析ツールです。
SBI証券と楽天証券では、企業情報などに加え、チャート画面にテクニカル指標も表示できるよう、指標に関する機能も実装しています。
【SBI証券、楽天証券どちらも取引画面に実装している機能・情報】
- ローソク足の時間軸:1分足、5分足、15分足、1時間足、日足、週足、月足
- 出来高:棒グラフにて1分~1日単位の出来高を、チャート下部に表示
- 企業概要:設立年や事業内容、株主などの詳細
- 業績:直近3年間の業績情報、および来季の業績予想に関する情報
そしてチャート画面に実装されているテクニカル指標は、SBI証券27種類・楽天証券22種類と、SBI証券の方がより多く取り扱っているのも特徴的です。
その他情報についてもSBI証券は、企業スコアなど独自の分析情報を公開しており情報量も多いといえる水準となっています。
4.操作性や取引ツールなど使いやすさ
株式投資の売買手数料やチャートなどを比較しましたが、取引ツールについてもよく確認しておくことをおすすめします。SBI証券と楽天証券では、それぞれ独自のツールを用意していて使い方や種類も異なります。
4-1.取引ツールの種類
SBI証券で提供している株式投資の取引ツールは、パソコン版の「HYPER SBI」とスマホアプリの「SBI証券 株」の2種類です。
楽天証券で提供している株式投資の取引ツールは、パソコン版の「MARKET SPEEDⅡ」と「MARKET SPEED」、MacOS対応の「MARKET SPEED forMac」、そしてスマホアプリ・タブレット版のの「iSPEED for iPad」、「iSPEED」と、5種類で構成されています。
種類・数で比較した場合、楽天証券の方が充実しています。また、タブレットに対応した「iSPEED for iPad」をリリースするなど、多種多様な端末で取引しやすい点も優れたポイントといえます。
4-2.取引ツールの特徴
SBI証券の取引ツール「HYPER SBI」の大きな特徴は、マウス操作「ドラッグ&ドロップ」で取引できるスピーディで手間のかからない機能を持つという点です。
また、HYPER SBIは、一般的な注文方法と異なるワンクリック発注「スピード注文」も実装しています。スピード注文は、現在発注できる最も安い買い価格・高い売り価格で注文できる機能で、デイトレードにも役立ちます。
他にも20銘柄を同時に表示できたり、ファンダメンタル指標(PERやPBR)やテクニカル指標・最新ニュースも表示できたりと、必要な情報を瞬時に整理・入手可能です。
HYPER SBIは、取引にかかる情報収集や準備を短縮できますし、短期取引に関心がある方にも注目のツールです。
一方楽天証券の取引ツールの中でも改良を進めた「MARKET SPEEDIⅡ」は、条件付き注文(アルゴ注文)に注目です。条件付き注文とは「○○円以上まで株価が上昇したら発注手続きを行い、約定後は○○円で売り注文を行う」といった、特定の条件で自動注文を行う設定のことです。
「MARKET SPEEDIⅡ」はこのような条件付き注文の条件が豊富です。また、登録した銘柄のチャートを20種類同時に表示できる機能や、相場に合わせて注文内容の自動修正など主に兼業投資家・忙しい方に合わせた仕様となっています。
まとめ
SBI証券と楽天証券は、取引ツールの機能や分析レポートの有無・初心者に向けたサービス内容など、それぞれに違いがあります。また、売買手数料については、1日の約定代金にかかるプランを選択する場合、金額および増額のルールが異なります。一方、1回の注文にかかるプランは、金額から増額のルールまで共通しています。
共通しているプラン・機能もあれば、取引ツールや取引画面の使い方などに違いもあるため、どこを重視するか決めておくのが大切です。
また、SBI証券と楽天証券を比較する際は、ニュースや分析レポートにも注目です。楽天証券は、株に関する幅広い情報を解説している傾向があり、SBI証券は個別銘柄を深く分析・レポート化している傾向もあります。
株の情報量や方向性にも着目しながら、口座開設先を検討してみてはいかがでしょうか。
【関連サイト】SBI証券のウェブサイトを見る
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Source: 仮想通貨の最新情報BTCN | ビットコインニュース
SBI証券と楽天証券を徹底比較!手数料、サービス、使いやすさは?